世界の機織り機
染織工房teori-ikuさんの工房には、着物を織る日本の手織り機が一番奥の部屋に堂々と設置されています。
多くの部品が複雑に入り組み、細い糸が無数にかけられていて、操作の難しさを感じとれます。
他にもアメリカ製の手織り機や、デンマーク製の手織り機などが置かれています。
機織りは一日ではできませんので、途中まで織られた状態で見ることができました。
一本では頼りない糸を重なり合わせて、布にしていく手仕事に感動します!
染めたり。織ったり。
千早にある畑で藍(あい)や小鮒草(こぶなぐさ)を、染織作家さんご自身で育てて染め原料にしています。
カンポ、ニッキはお知り合いの方にいただくなど千早赤阪村で手に入る草木を多く使っています。
乾燥させた原料は工房のあちこちに保管されています。
草木染で色を作るとき、原材料に媒染剤といって様々な金属を加え、化学変化を起こして発色させます。
どんな色が生まれるかは、たとえ同じ量の媒染剤を加えても、草木の育った環境やその日の気温や湿度によって状態が違うため、全く同じ色になることはありません。
毎回どんな色が出るかは冒険です。
たて糸とよこ糸の重なり
元々はグラフィックデザイナーとして活躍されていた片野さん(オーナー)でしたが、「自分の好きな色」で「自分の好きなものを」「自分のために作りたい」という思いから、染織の世界に飛び込んだそうです。
布の縦糸と横糸の重なりや色合いに魅力を感じ、自分の染めたい色に染めて、自分だけの着物を作りたい。
そんな思いから美術大学に通い、勉強をされてきたそうです。
機械では表現できない、温かみのある美しいたて糸とよこ糸の重なり、個性豊かに発色する彩への愛情は奥深く、さまざまな困難を乗り越え、工房を立ち上げました。
染色体験、手織り機教室で自分だけの作品を
染織工房teori-ikuさんのかわいいキャラクター、卵から生まれた黄色いひよこのイラストには「一生ひよこ。」という意味があります。
染織作家の片野さんは「満足したら終わり」「だから一生ひよこ」と、常に実験と研究を続けています。
そんな染織工房teori-ikuさんでは染色体験と、染織教室を行っています。
染織体験では、藍の生葉染め(半日)やニッキ染め(一日)の体験で、自分だけの色を作ることができます。
手織り機教室では染めた糸を手織り機にセットし、布に織り上げるレッスンを受けることができます。
体験
みんな違って、みんないい
工房を入ってすぐ右の部屋(店内)では、スカーフや衣服品などを展示販売しています。
日の光がよく入る、白を基調とした明るい店内には、色鮮やかなスカーフが印象的に展示されています。
柔らかい手触りが優しい布、一つひとつ個性のある色の中から、自分の好きな色を見つけてみてください。
草木を集め煮だして糸を染色し、丁寧に計算された設計図を作成し、千本もの細い糸を機織りにかけ、何時間もかけて布に織り込む。
ひとつの作品ができるまでの工程を考えると、とてもお手頃な価格になっています!
店舗情報
店舗名 染織工房 teori-iku 営業時間 11:00-17:00 定休日 金曜日 住所 大阪府南河内郡千早赤阪村千早156-1 連絡先 090-5969-2253 駐車場 Pあり(4台程度) WEB HP